« 2009年11月 | トップページ | 2010年1月 »

2009年12月

Bagatelle 最後の日 Black Supper

怒涛の最後の1週間が過ぎ、仕事最終日もキッチン・サービス共に最高の最後の日が迎えられたと思います。

前回のブログにも書いたように、沢山の方が毎日訪れては、それぞれの思いを抱えて食事をし、レストランを後にしました。特に常連の方の中には、涙したりキッチンに挨拶にくる方もいました。

最後の日、メニューはシェフとジョスによって考案された特別メニューで(料金は普段の栗エイションメニューと同じ)一本で、来客数87名。ほとんどの方がVIP(常連客)、もしくは以前レストランで仕事をしていた仲間でした。ジャーナリストも少し。

12月21日、最終日は皆朝10時にキッチンに入り仕込みをしながら、正午過ぎからテレビ・写真撮影が続き、午後6時、通常通りサービス開始。写真撮影には各地から以前バガテルで仕事をしていた料理人・サービス・ソムリエが集まってました。

未だにもうレストランが存在しなくなっていることが現実的じゃない気がする・・・と思っているのも束の間、22日にジョスがレストランへ片付けに行ってみると、既にSveaas氏によって派遣された男性達がレストラン内の絵画、ワイン他スタッフ用のクリスマスプレゼントのサーモン、テーブルに飾ってあった花は花瓶ごと、秘書の車の鍵もゴミもすべて一緒くたに根こそぎ取り払われ、冷蔵庫や冷凍庫、ドライルームには錠が掛けられ、ドアのコードは替えられ、ほんの数時間前まではそこに生活があった所が空虚になっている最中だったそうです。

幸い、ある程度の道具はシェフと私達のアパートにあらかじめ運びだされていたものの、半数の運び出す予定だったものは既に取り払われているか、監視下におかれていたのでジョスは持ち出すのを諦めたらしく、シェフのキッチンは元のように清潔に掃除をして返したいという意向の元、掃除した後も空しく、こんなに根こそぎ取られてしまうなら、掃除なんてしなければ良かった・・・と後悔したり。

と、色々あった訳ですがとりあえず私達はバカンスに入り(さて、いつまでバカンスなのやら)、久し振りにゆっくり眠り、今回オスロに残る私達は明日、シェフ宅でクリスマスを迎えることになりました。

バカンス中はもっとしっかりブログを更新していきます!よろしく!!

Img_2092

Norges Formel 1-kjøkken - DN.no
Det var fantastisk - DN.no

イラクから戦争を逃れからバガテルで10年間洗い場で働いてたハッサン。めちゃめちゃ家族思いのお父さんの見本。

Img_2093_28年間バガテルで支配人を務めたグレゴリー(フランス人)今ではブーランジュリーのオーナー。



バガテル最終日のメニューの幾つか。
Img_2096



Img_2102サーモンと帆立のタルタル。



Img_2106ボキューズのスープをノルウェー版に。
スープにはブレス・チキン・トリュッフ・フォアグラ等。
パイは私が仕込みました。

Img_2107


    
Img_2104
帆立、レーズン、ケッパー。


Img_2109タラと白トリュフ。



Img_2115鹿。



Img_2119仕事が終わった時間。



Img_2120鍋などすべて取り除いたキッチン。



Img_2121






Img_2122ビバンダムはシェフの下に。



     

| | コメント (0) | トラックバック (0)

Bagatelleの閉店のお知らせ

沢山報告したいことはあるのですが、真っ先にお知らせすべき事があります・・・・。

ノルウェーでは既に10日程前から公になって知らされていますが、12月31日BagatelleのシェフであるEyvind Hellstrøm氏がレストランを去ることになりました。

実際には営業は12月21日までなので、この日が営業最終日となります。

誰か別の料理人が引き継ぐのではなく、完全にレストランが無くなります。

この突然の報告は新聞・テレビ・ラジオなど各メディアによって取り上げられ、今ではノルウェー中に知れ渡っていると思います。ここまで取り上げられるのはやはり、シェフがテレビで番組を持ち、国民的スターの一人として今注目されているからだと思いますが、それにしてもレストランが無くなる・・・という事がとても淋しいです。

原因はレストランの(数年前からシェフと折半)所有者であるSveaas氏との経営に問題があったわけですが、ここでは私がシェフから説明を受けた時のことを書きます。なんせ、新聞もテレビも勿論ノルウェー語で全く理解出来ないので・・・(^-^;

私達従業員にこの事が知らされたのは12月4日、新聞に公に報告される前日の事でした。

もともと、この冬10人中6人の料理人が仕事を終える予定だったので、シェフとの個人的面談を受けたのは私達と後の2人。

シェフからレストランを去ること、と共に12月31日付けで私達も辞めるよう勧められたこと(この時点ではまだSveaas氏はこの事実を知らない)、というのも今後Bagatelleがどうなるか誰にも分からないので。
そして、私達のコンクールについて、その後の生活について話し合いました。

シェフとSveaas氏とには以前から経営において問題があったようですが、詳しい事は私には分かりません。ただ、シェフはレストランはシェフとSveaas氏と共有物になっていたけれど黒字時に儲けは取り上げられ、赤字時に助けはなく、実際金銭面で問題があったとしても、より問題があったのは経営・政治だけを考えるその考え方と礼儀が欠ける人間関係だった言ってました。

今では国民的スターになったシェフのこの報告を受けて勿論バッシングを受けるのはSveaas氏でしたが、今週2度の予約キャンセルされるかと思いきやき ちんと来られました。一時シェフと対面がレストランであり、(サービスが)緊張する一面もありましたが、特に事は大きくならず、営業も後僅か1週間。

ほぼ満席に近かった予約は今は130%の予約、予約待ちリストがズラリと毎日書かれています。一般のお客さんもそうですが、これまで関わってきた業者さんもBagatelleで最後の食事を・・・と予約されることもありました。

というわけで、この2週間、私は休み無く毎日15時間仕事をし(徹夜にならないだけましかも知れないけれど、30を超えた体には相当こたえる)今日やっと休みになりこの報告をやっと書いているわけです。いつもタイムリーでなくてスミマセン・・・。

ただ、レストランを去る事が一番辛いのはやはりシェフである事には変わりません。27年間この場所でフランス料理を作り続け、ノルウェーのレストラン業界 をボキューズ・ドールで優勝者が出るまでに変え、多くの料理人が世界からお客さんが、スカンジナビアで唯一の国際的に知名度あるレストランがもうすぐその 歴史を終えようとしてると考えると私はとても淋しいです。

シェフの活動はこれからも本の執筆やテレビ番組、各地でのデモンストレーションと続きます。シェフの作る料理ももしかしたら、またどこかで食べる事が出来るかもしれません。

もし、又シェフの料理を食べる機会が出来たなら、是非ノルウェーの人達の食べてもらいたいです。というのも食材は(野菜やフルーツを除いて)ほぼ100%ノルウェー産のものだからです。
冷凍ピザの販売数が世界№1の国に、子供達が好きな料理がタコスとピザという国に、自国にこんな素晴らしい、おいしい素材があるのだという事を知ってもらいたいです。


12月22日から私達は失業者となってしまうのですが、シェフは新しく料理本を出す予定らしくジョスはその助手を、私はコンクールの練習をしながら本作りの助手とそのデザート作りを2月迄する事になりました。その為のキッチンは今シェフが探している最中です。



これまでに放映されたレストランに関してのニュースです。(ノルウェー語)
nrk 12月9日
nrk 12月9日 Part2
nrk 12月12日
DN 12月7日



| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2009年11月 | トップページ | 2010年1月 »